環境ホルモンフリー透析

環境ホルモンフリー透析とは
患者様にやさしい透析療法を実践するため、とことん「良質で安全な水」を追及しました。 使用する「水」を敷地の下、地下100mのところから良質な水を汲み上げ、さらにその水を徹底して浄化し、環境ホルモンがない状態で透析療法に使用しています。(特許申請中)

ダブルフィルトレーションシステム

BCF溶着工法

まず、良質な水源として知られる鹿沼市に設立されたクリニック敷地内で、地下約100mに位置する第4層の地下水を汲み上げます。この層は硬い岩盤の下にあり、雨水や汚水の影響を受けないので、より良質な水が得られます。その水を、(除濁装置⇒軟水装置⇒活性炭フィルター⇒逆浸透(RO)装置)で処理します。次に、別設置している(軟水装置⇒活性炭フィルター⇒逆浸透(RO)装置)で処理します。この『ダブルフィルトレーションシステム』により、細菌や環境ホルモンなどは徹底して除去されます。最後に、その水をエンドトキシン除去システムで濾過したうえで透析療法に使用しています。
さらに、透析液配管と逆浸透(RO)水配管には、環境ホルモンが溶出しないように添加剤をまったく含まない高純度フッ素樹脂(PVDF)素材の配管を採用しました。高純度フッ素樹脂(PVDF)配管の接合部は段差のない溶着工法(BCF溶着工法)を用いることにより、段差がない為、そこに付着・増殖する微生物を抑制しています。

井戸水タンクと1台目のRO装置

2台目のRO装置とPVDF&BCF

常に「水」の問題を重視
透析療法では、1回当たり約120リットルの水が透析膜を介し直接的に血管に入っていきます。その水に何らかの汚染があれば、透析患者さんは大きな影響を受けることになります。水を汚染する物質として、注目したのが外因性内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)です。
例えば、透析患者さんには原因不明のかゆみが出現しますが、はたしてこれに環境ホルモンが関与していないだろうか。
また、透析終了後に透析装置・透析液配管類を次亜塩素酸ナトリウムで消毒、酢酸で洗浄しています。塩化ビニールの配管を柔らかくするために使用されている可塑剤が、消毒・洗浄により環境ホルモンとして溶け出す恐れはないだろか。
こうした考えの基に、実際、透析液の環境ホルモンを測定した結果、3塩化ビフェニールとういう環境ホルモンが溶出していることが分かりました。そこで、より良質で安全な水を使い、環境ホルモンフリー(発生防止)の透析療法と、「環境ホルモンフリー透析システム」を作りあげました。